約 77,950 件
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/230.html
魔人が蘇る日 ◆aCs8nMeMRg ルルーシュが個室で気がついたとき、彼はここが死後の世界なのだと思った。 なぜなら、ルルーシュは親友の枢木スザクによってその身に剣を突き立てられ、最愛の妹に看取られて息を引き取った。 つまり、死んだはずだったのだ。 あの時体に突き立てられた剣の感覚や、自分の体に縋りつく妹の手の感触は、まだルルーシュの体に残っている。 あれは決して夢や幻ではなかった。 C.C.のコードを引き継いで不老不死になってしまった可能性や、治療を受けて一命を取り留めた可能性など、 いくつか他の可能性も思いつくが、しかし、C.C.からコードを引き継いだ覚えは無いし、 あの一撃は明らかに致命傷だったはずだ。 目覚めたばかりの、ぼんやりとした頭でそこまで思い至ると、ルルーシュは考えることを止めた。 (──どうでもいいか。その時が来れば分かるだろう) ルルーシュは生前(と言っていいのかどうか、今の時点では判断がつかないが)、 自身がすべきと思ったことはすべてやり終え、最期は自分の納得のいく形で死を選んだ。 苦しい事や辛い事の多い生涯だったが、後悔はしていない。 そんな彼だからこそ、今さら意識が戻っても特にやることが思いつかないのだ。 成り行きに任せるさ。 ルルーシュがそんな風に考えてボーっとしていると、 目の前にあったモニターに、ある文章が浮かび上がってきた。 《貴方のような人間が、こんなところで亡くなるのは、非常にもったいない》 《これはゲーム。他者の意思を捻じ曲げ足蹴にし、弱冠18歳で世界を統一した魔王の手腕に期待しています》 どうやら今の状況は、ルルーシュが最初に思いついた可能性の内の治療を受けて一命を取り留めたケースのようだ。 しかも、この文言はまるでルルーシュをゲームに参加させるため、わざわざ助けたという風に捉えられる。 一体誰が、何の目的で? ルルーシュは疑問に思ったが、しかし、ゲームの内容自体には興味が沸かなかった。 (──ゲーム?止してくれ。今さら俺に何をさせようって言うんだ?) その後、画面が切り替わり、遠藤と名乗る男やインデックスと名乗る少女がゲームの説明を始めたが、 ルルーシュはどこか他人事のように、映画でも見ている感覚でそれを眺めていた。 (殺し合い、首輪、金で魔法を買った──こいつら本気で言っているのか?) いたって真面目である可能性。 何かの冗談である可能性。 程度の違いも含めると十種類近い可能性がルルーシュの頭に浮かび上がったが、 ルルーシュはこれを深く考察しようとはせず、そのままぼんやりと画面を見続けた。 そんなルルーシュの態度に変化が現れたのは、画面内に龍門渕透華と名乗る少女が現れてからだった。 彼女の言動。 そして今まで説明されたゲームのルール。 何かがルルーシュの胸の中で引っかかった。 (このゲームは、あんな子が参加しているのか?) そして、その胸の引っかかりは龍門渕透華の首輪が爆破された瞬間、確信に変わった。 (撃っていいのは──そうだ、撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけだ!!) ルルーシュの中で、このゲームの主催者達への怒りが一気に膨らんだ。 ◇ ◇ ◇ 何か手掛かりは無いかと、時間ギリギリまで個室に留まっていたルルーシュが『飛ばされた』のは、 このバトルロワイアルの会場内を走る電車の中だった。 二両編成の小さな電車だ。 自動運転らしく、運転手も車掌も乗っていない。 車内に設置されている液晶モニターには、この電車の現在位置と進行方向が表示されている。 それによると、どうやらこの電車は地図で言うところのD-6内をB-4 にある駅へ向けて進行中のようだ。 そうすると、駅に着くまではしばらく間があるだろう。 ルルーシュは車内に危険が無く、車両もルルーシュが知っている電車の車両と細部の違いこそあれ、 いたって普通の車両であることを確認すると、デイバッグの中身を取り出して確認し、床に並べていくといった、 現状確認の作業に移った。 デバイスや応急処置セットの使い方の確認。 何となく聞き流してしまっていたゲームのルールも、デイバッグの中にあったルールブックを読んで再確認。 もちろん、その間にもルルーシュの頭脳はフル稼働し、主催者の持つ力や言葉の真偽、目的、 また、聞いたことも無い『帝愛グループ』という組織についてなど、既に数十種類に及ぶ考察を展開していた。 しかし、現時点ではどれも憶測の域を出ていない。 (やはり、今の時点では情報が少ない。まずは情報収集をする必要があるか) そして現状確認の作業が、参加者の名前が記載されている名簿に及んだところで、ルルーシュは驚愕した。 そこには、ルルーシュのよく知る名前があったのだ。 (スザク!!それに、C.C.だと!?) まずは、枢木スザク。 彼にはルルーシュの亡き後、ゼロとして世界を影から支えるという役目がある。 こんな所にいていい人間ではないのだ。 もし、本当にスザクがこの会場に連れて来られているのだとしたら、何としても生還してもらわなければならない。 そしてC.C.だ。 こちらは、スザクとは別の意味でこの場にいていい人間ではない 彼女は、たとえ銃弾によって額を撃ち抜かれても死なない。不老不死なのだ。 もし、殺し合いをゲームとするならば、そんな彼女がゲームの参加者であってはならないはず。 これについては、例えばトランプのジョーカー的な意味合いで参加させられている可能性や、 この会場には不死者すら死に至らしめる何かがある可能性など、複数の可能性が思いつくが現時点で真相はわからない。 そして、ルルーシュ、スザク、C.C.という三つの名前を並べると、その先に浮かび上がってくるものがある。 このゲームの主催者側には、ギアスやコードについて知る者が含まれていると見て間違いないだろうということだ。 だとすると、それは誰か? 教団の生き残り? Cの世界側からの介入? 他にもC.C.やV.V.のような存在がいた? ────etc. ──etc. ボフッ (ッ!!) 思考の海に落ちかけていたルルーシュは、電車がトンネルに入った音で我に返った。 慌てて車内に設置されている画面を確認すると、いつの間にか電車の現在位置がB-5にあるトンネルとなっていた。 このトンネルを抜ければもうじき駅に到着する。 それまでに、一通り支給品の確認は終わらせておきたいと考えていたルルーシュは、 ひとまず今の考察を保留にして、支給品のチェックに戻った。 もちろん、手を動かしながらも思考は決して止めない。 名簿には、スザクやC.C.の他にも、ルルーシュがなぜかランペルージ性になっていることや、 織田信長、伊達政宗といった歴史上の人物が記載されていること、 アーチャーやライダーなど、明らかに人名ではない記載があることなど、気になることが多かったが、 これも可能性を検討することはできても、今の時点で結論は出ないだろう。 そうして、支給品の確認も終盤となったところでデイバッグから出てきたのは、ルルーシュが見たことの無い銃だった。 (これは、銃なのか?) 付属のマニュアルによると、【ミニミ軽機関銃】というらしい。 二脚とスコープが付いているところを見ると、用途は長距離支援射撃といったところか。 この、自身の知らない技術が使われている銃に関しても、色々と考察が思い浮かんだが、 ともかくルルーシュはマニュアルを読み、使い方を頭に叩き込んだ。 それにしても重い。 スザクくらい体力があれば立ったまま使う事が出来るかもしれないが、ルルーシュでは銃身がふらついてしまう。 素直に二脚を使った方がよさそうだ。 しかし妙だ。 先ほどから感じていたことだが、この機関銃が出てきたことで確信に変わった。 デイバッグから出て来る物の大きさや重さが、明らかにデイバッグを手にしたときに想像した量を超えているのだ。 (これも『魔法』のなせる業か) ルルーシュは不思議に思ったが、便利な機能であることには違いないので利用させてもらう事にする。 デイバッグに残る支給品は、あと二つ。 その内の一つは、剣のようだ。 (フッ、どうやら主催者の中にはとんでもない皮肉屋がいるようだな) それが、その剣をデイバッグから取り出した際のルルーシュの感想だった。 なぜならこれは、スザクがルルーシュを殺す際に使ったものなのだ。 刀剣類を支給するだけなら、この剣である必要は全く無い。 主催者の皮肉が込もっているとしか思えなかった。 (まあいい、最後は──なんだ?これは??) 最後に出てきたのは、一着のウェディングドレスだった。 (主催者は一体、何を考えているんだ?) その時、ボフッという音と共に電車がトンネルを抜け、それとほとんど同時に減速を始めた。 どうやら、駅に到着するようだ。 【B-4/電車内/一日目/深夜】 【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス反逆のルルーシュR2】 [状態]:健康 [服装]:皇帝ルルーシュの衣装 [道具]:ミニミ軽機関銃(200/200)@現実、ゼロの剣@コードギアス反逆のルルーシュR2 ウェディングドレス@機動戦士ガンダム00、基本支給品一式 [装備]: [思考]:スザクは何としても生還させる 1:情報収集 2:スザク、C.C.と合流したい 3:首輪の解除方法の調査 4:撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるやつだけだ! 5:主催者は何を考えているんだ? [備考] ※R2の25話、スザクに刺されて台から落ちてきてナナリーと言葉を交わした直後からの参戦です。 死の直前に主催者に助けられ、治療を受けたうえでゲームに参加しています。 ※頭の中では様々な思考が展開されています。しかし、現時点ではどれも憶測の域を出ていません。 【ミニミ軽機関銃@現実】 5.56mm NATO弾を使用する分隊支援火器。機関部下に200発のベルトリンクを装填できるプラスチック製弾倉M27を装着している。二脚、スコープ付き。 【ゼロの剣@コードギアス反逆のルルーシュR2】 コードギアス反逆のルルーシュR2最終回にて、ゼロに扮したスザクがルルーシュを殺す際に使用した物。多少装飾が施されている以外は普通の両刃剣だと思われる。 【ウェディングドレス@機動戦士ガンダム00】 最終回のエンディングで、カティ・マネキン大佐改め准将が着ていたのと同じ型のものです。 時系列順で読む Back Magician’s circle Next 正義のためなら悪となる 投下順で読む Back Magician’s circle Next 正義のためなら悪となる ルルーシュ・ランペルージ 042 電車男
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/6060.html
魔人 ダーク・バルター(OCG) 融合・効果モンスター 星5/闇属性/悪魔族/攻2000/守1200 「憑依するブラッド・ソウル」+「辺境の大賢者」 このカードの融合召喚は上記のカードでしか行えない。 通常魔法カードが発動した時、1000ライフポイントを払う事で その効果を無効にする。 また、このカードが戦闘で破壊した効果モンスターの効果は無効化される。 モンスター効果無効 悪魔族 融合モンスター 闇属性 魔人 魔法無効 関連カード 憑依するブラッド・ソウル(OCG) 辺境の大賢者(OCG)
https://w.atwiki.jp/shfarts/pages/1486.html
魔人ブウ(ZERO EX) 商品画像 情報 登場作品:ドラゴンボールZ 定価:9,180円 受注開始:2016年12月02日(金) 16 00 受注締切:2017年02月20日(月) 23 00 発送開始:2017年05月予定 商品全高:約300mm 付属品 その他:専用台座 キャラクター概要 商品解説 良い点 悪い点 不具合情報 関連商品 スーパーサイヤ人3 孫悟空ZERO EX スーパーサイヤ人4 孫悟空ZERO EX スーパーサイヤ人 ベジータZERO EX スーパーサイヤ人トランクスZERO EX コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/earthruinfes/pages/317.html
ニコニコ動画/魔人探偵脳噛ネウロ 2008-10-13 【手書きネウロ】777%D-violence!!(完全形態) 【手書きネウロ】女子高生探偵 【手書きネウロ】じむしょはいつもヤコのちネゥロ(完全形態) 【ネギ踊り】ねっうねうにしてやんよ♪【手書きネウロ】 【手書きMAD】ネウロをグレンラガンのアイキャッチにしてみたよ 【ベルばら風】薔薇は美しく散る【手書きネウロ】 【手書きMAD】ねうろのじかん 【ネウロ】踊ってもらいました【手書き】 【ネウロ】カードキャプター弥子【手書き 完成版】 ねう★すた (完全形態) 【MAD】ネウロのためなら死ねる?……【full】 【血+ ED風】 ネウロ『HAL編』【手書きMAD】 ミラー 【BLOOD+ ED風】ネウロ HAL編【手書きMAD】 【秋の犯罪】ネウロキャラで踊る大捜査線【撲滅SP】 さよなら絶望魔人ネウロOP【手書きMAD】 [魔人]ネウロゲリオン[探偵] ◇◆『ニコニコ動画』へ
https://w.atwiki.jp/shinmegamitensei2/pages/149.html
LV50 魔人ときのおきな ステータス アビリティ 戦闘能力 HP:938MP:1575月齢:K相性:呪いのボスお宝:老気の杖EXP:2800魔貨:5600MAG:2800 力:10知:50魔:20体:10速:10運:10 攻撃力:120命中力:90防御力:120回避力:90魔威力:32魔効果:55攻撃回数:1回 【特技・魔法】ムドムドオンハピルマプリンパテンタラフーデスタッチ 【解説】時の翁。人の命を見切り、死期が近づくと現れる死神。知恵がずば抜けて高く、ムドを使われると耐性のない者は一撃で殺される可能性が非常に高い。HPはそれほど高くはないので、倒すこと自体は難しくはない。 LV40 魔人マタドール ステータス アビリティ 戦闘能力 HP:1800MP:700月齢:L相性:ノーマルボスお宝:相気の杖EXP:2240魔貨:4480MAG:2240 力:40知:30魔:10体:10速:20運:10 攻撃力:160命中力:92防御力:100回避力:90魔威力:17魔効果:32攻撃回数:2回 【特技・魔法】ヒートウェイブ雷霆蹴り飛び蹴りヘルファング乱れ撃ちハッピーダンスセクシーダンス 【解説】人間を殺すことにのみ美学を見いだす、イスパニアの狂える魂であり、死神の一種である。攻撃力がレベルにしてはかなり高く、特技が強烈だ。HPも魔界に登場するボス並みにあるので、こちらの強さによってはかなり苦戦を強いられるだろう。 LV35 魔人アリス ステータス アビリティ 戦闘能力 HP:459MP:1201月齢:D相性:実体希薄ボスお宝:死気の杖EXP:1960魔貨:3920MAG:1960 力:10知:18魔:40体:10速:10運:20 攻撃力:90命中力:69防御力:90回避力:71魔威力:44魔効果:28攻撃回数:1回 【特技・魔法】誘惑の霧守るヘルズアイデスタッチ幸せの歌子守唄 【解説】六本木からさ迷い出た魂。誘惑の霧が危険だ。幸いにもHPや防御力は低いので、この特技を使われる前に素早く倒したい。 LV35 魔人ヘルズエンジェル ステータス アビリティ 戦闘能力 HP:1256MP:368月齢:B相性:ノーマルボスお宝:囚気の杖EXP:1960魔貨:3920MAG:1960 力:36知:10魔:10体:10速:40運:10 攻撃力:142命中力:103防御力:90回避力:97魔威力:12魔効果:12攻撃回数:1回 【特技・魔法】体当たり電撃アカシャアーツムドテンタラフー 【解説】地獄の天使。怒れる心が実体化した姿。暴力が唯一のコミュニケーションの手段である。力と速さがずば抜けて高く、全体攻撃のアカシャアーツが強烈。サルタヒコを倒せるぐらいの強さがあれば、ヘルズエンジェルも倒せるのでは。 LV30 魔人ゴーストQ ステータス アビリティ 戦闘能力 HP:338MP:315月齢:L相性:ノーマルボスお宝:旺気の杖EXP:1680魔貨:3360MAG:1680 力:10知:10魔:10体:10速:10運:60 攻撃力:80命中力:72防御力:80回避力:72魔威力:12魔効果:12攻撃回数:1回 【特技・魔法】吸い付き消化液スキャニングコバラスキマロショータイム仲間を呼ぶダークブレス 【解説】あくなき欲望が実体化したもの。名前からして、『オバケのQ太郎』なのだろう。運が60もあるのが特徴。こちらのマグネタイトを半分食べてしまうコバラスキマロが怖い。
https://w.atwiki.jp/weedgundam/pages/36.html
異説機動新戦記ガンダムウィード 第六話 皇城の魔人 皇城の一角にてミカドは新たな敵の部隊と遭遇、交戦を開始していた。 「う、うわああぁ~!」 悲鳴をあげた男の顎にミカドがアッパーカットの一撃を叩き込む。 「怯むな!!撃てっ!撃て~!!」 別方向から声と銃弾。 声の方はどうにもならないが、銃弾はどうにでもなる。ミカドはナイフを振って銃弾を弾き落とす。 「お、おい、あれだ。あれを出せ」 弾幕の向こう側で男達が何かを取り出そうとしている。ミカドは銃弾をナイフで叩き落としながら、その光景を眺める。 男達はようやくといった感じで、手間取りながら、一本の筒状の物体を取り出した。 何だっけ、あれ?とミカドが疑問を抱いた瞬間 「死ねぇ!化け物ぉ!!」 その声と同時に筒状の物体から、何かが飛び出た。 火を噴きながら、自分に向かってくる物体。 それを見てミカドは、あっ、これはヤバい。 そう思いながらも、結局のところ、やることは変わらない。 ミカドは自分に向かって襲いかかってくる物体に対してナイフを振る。多少違ったことと言えば、刃を立てていた事だ。 刃を立て、弾くのではなく切り裂く。その目的で振るわれたナイフは物体を一刀両断にする。 2つに切り裂かれた物体は勢いを弱めぬまま、ミカドの背後に飛び去り、次いで、爆音を鳴り響かせた。 「バズーカだかロケットランチャーだか知らねえが、言っとくぜ――」 ミカドはナイフの切っ先を唖然とした表情を浮かべる男達に向け、宣言する。 「俺に飛び道具は効かねえ!!」 それを皮切りに、ミカドは男達に襲いかかる。 弾幕はナイフで防ぎ、ミカドは突進、あっという間に男達の懐に入る。 そうなってしまうと男達はどうしようもない。そもそもの動きの速さが格段に違うのだからどうしようもない。 ミカドの速さに翻弄され男達は殴り倒される。 基本的にミカドはナイフを防御にしか使わない。 攻撃は殴る蹴るの肉弾戦、それでも身体能力の差かミカドは圧倒的に強く、ものの数分で男達は全滅した。 「疲れた…」 ミカドは自分が昏倒させ、床に倒れ伏している男達を眺めて呟いた。 もはや、皇城の機能が完全に掌握されていることは明白だった。 ミカド自身も、既に何度も城内で敵の部隊と遭遇し、これを撃破している。 (とにかく、いつまでも一人でいるのはマズいな……数が違うわけだし、多勢に無勢で何時までも戦ってはいられねえ…) ミカドは、早急に誰かと合流して反撃態勢を整える必要があると考え、合流の為に一歩踏み出そうとし、止めた。 敵が近くにいる予感がしたからだ。 ミカドは辺りを見回す。だが、見えるのは自分が倒した男達だけだ。なのに、どうしても歩き出すことを躊躇う。 (敵がいるような気がする) 全く確信が無いがミカドは確かにそう思った。 「見事なお手並みです」 不意に声がし、同時に衝撃がミカドを襲う。 「がっ!?」 全身に響くような一撃に思わずミカドは声をあげた。 純粋な威力ではセレアの方が上かもしれない、だが、ミカドはその一撃に耐えられず膝をつく。 (パンチ?キック?間違い無く当て身の筈だ。なのに、何をされたかわからねえ……) ミカドは膝をついたまま辺りを見回し、自分に攻撃を加えた相手を探す。 しかし、辺りには自分が倒した男達が床に転がっているだけで、他に人影は無い。 「私はここにいますよ」 声と気配。 ミカドは膝をついた体勢からとっさに転がり、気配から逃れるように動いた。 そのままにしていたら、攻撃を受けていたに違いない。 ミカドはふらつく体に鞭打ってなんとか立ち上がり、気配を感じた方へと視線を向ける。が、やはり、敵の姿が見えない。 「良い勘です」 すぐ近くで声がした。 (女…いや、男の声……?) 改めて聴くと、敵の声は性別すらハッキリとさせない不思議な響きがあった。 ミカドは声の方に振り向こうとする。だが、解らない。 すぐ近くで聞こえた筈なのに、それがどこから聴こえたか解らない。 どれほど辺りを警戒し、見回しても、ミカドの目に敵の姿は捉えられない。 ナイフを握る手に無意識に力がこもる。 「初見で二撃目をかわせた人なんて、そうはいませんよ」 純粋に感心するような言葉がミカドに届いた。 「なんだ…これ……」 ミカドは呻きを漏らす。 ミカドに届いたのは声ではなく言葉だった。 男の声にも女の声にも聴きようによっては獣の唸り声にも似た響きが、 あまりにも多くの声音で重なり合い、声として認識出来ない。 なのに、認識出来ないはずなのに、どうしてか言葉の意味だけが理解できる。 「くそっ……気持ち悪……」 今までに感じ事のない感覚にミカドは強烈な不快感を感じ、頭を抱えてよろめく。 その顔色は蒼白を通り越し土気色になっている。 「随分と感受性が強いですね。普通だったら、キミのようにはならないんですが…」 不快感を助長する言葉を認識しながら、ミカドはそれでも、必死で呼吸を整えながら、敵に問う。 「…おまえは…何だ……?」 「さぁ? なんなんでしょう? 月並みですが、私に勝てたら教えてあげてもいいですよ」 ふざけやがって、そう言おうとしたミカドだったが、緊張のあまり、口の中が渇ききり上手く言葉が発せられない。 直後、気配がミカドに襲いかかる。 全く殺気が感じられない攻撃をミカドは紙一重で避ける。 やはり、敵の姿は見えない。だが、攻撃の瞬間までは自分の全てを隠すことは出来ないようだった。 (だったら、気配を読んで避けるくらいは出来る……後はこっちの攻撃をどう当てるかだ…) 敵の言葉に慣れたのか幾分顔色が回復したミカドは静かに反撃の機会を窺う。 「ふむ…失礼ですが、出身はどちらですか?」 唐突な質問、ミカドは警戒しながらも一応、答える。 「辺境のコロニー、ラクア」 「ああ、成る程、道理で……」 敵はミカドの故郷を知っているようだ。 言葉の直後、急に敵の気配がした。 ミカドは気配に合わせるように頭を下げる。一瞬前まで頭があった場所を何かが風を切って通り抜ける。 (いける!動きがわかるぞ!) そう思った瞬間、ミカドを衝撃が襲った。 気配は感じなかった。 「ワザとです」 言葉が聞こえた。 ワザと気配を出していたのだとミカドは理解した。 直後、頭を床に叩きつけられ、そのまま頭を床に押さえつけられる。 ミカドには、敵がどうやって自分の押さえつけているのかわからない。 頭には何の感触もないのだが、確かに押さえつけられていると感じる。 「クソっ…」 自らの敗北を悟りミカドは、死を覚悟し、目を瞑る。 すると、急に頭を押さえつける力が緩んだ。 何だ?ミカドがそう思った時、声が聞こえた。 「合格です」 言葉ではなく純粋に声と認識できる音。それは男の声だった。 ミカドは体を起こし、声の方を振り向く。解らなかった筈の声の元が、今はすんなりとわかった。 振り向いた先には、男がいた。見知らぬ男、だが、その男が身にまとう服をミカドは良く知っていた。 それは、インペリアルガードの制服だった。 男は、ミカドと目が合うと口許に微笑を浮かべて、うやうやしく一礼する。 「お初にお目にかかります。インペリアルガードのカガミ、と申します。二つ名は「影走者(シャドウランナー)」、以後、お見知りおきを」 ミカドは挨拶をした男を改めて観察する。 ハッキリ言って、印象に残らない人物だとミカドは思った。 カガミと名乗る男の顔には個性という物がまるでない。まるで、空気が人間の形をとっているかのような稀薄な雰囲気を纏っている。 だが、ミカドの本能は叫ぶ。 この男はあまりにも危険だと。 「あんたはなんなんだ…?」 ミカドはカガミに対して警戒を解かずに尋ねる。 「インペリアルガードです」 「だったら、どうして城の関係者の俺を攻撃した?」 ミカドは声を荒げず、冷静そのものの様子でカガミと向かい合う。 「少し、腕前を見る必要があったもので」 「何のために?」 「この状況を打開する協力者に相応しい人物を探していたのですよ」 「それで、俺は合格ってか?」 「ええ、その通り。キミの力なら協力者として申し分ない」 そうか、とミカドは頷き、いきなりカガミの頭にハイキックを叩き込んだ。 それを受けても、カガミはビクともせずにその場に佇んでいた。 「ワザと受けやがったな」 「ええ、怒られて当然の事をしましたからね」 それを聞くと、ミカドはふん、と鼻息荒くカガミに背を向けた。 気に入らねえな… そう思いながらも、ミカドはどうするべきか解っていた。 「いいぜ、協力してやるよ」 「ありがとうございます」 カガミはミカドに礼を述べるとミカドに背を向け、背中合わせになる。 「とりあえず、今の状況を何とかしましょう」 「ああ」 ミカドとカガミの視線の先にはいつの間に集まったのか、武装した集団の姿があった。 武装集団は二人を取り囲むような配置を取りながら、銃を構えていた。 二人は全く恐れる様子もなく、一気に敵の集団へと切り込んだ。 「……で、あんたが特命とかなんたらで城を離れていた事は解った。 ついでに他のインペリアルガードも第一皇子と第二皇子の外遊の護衛についていて、当分の間、皇城には帰って来ないこともな」 「理解が早くて結構です」 二人は武装集団が周囲に倒れ伏す中で会話を続けていた。 「それで、あんたの隊長は何してんだよ? あの人が皇子の護衛に行くとは思えないが…」 ミカドは個人的な知り合いであるインペリアルガードの隊長の顔を思い出す。 カガミはミカドの質問に肩を竦め、 「隊長は休暇の真っ最中です」 と、申し訳なさそうに言った。 ホント、タイミングが悪いな…… ミカドは天を仰ぎ、大きく溜め息をついた。 視線を戻すといつの間にか、カガミが何やら、倒れた男の懐を探っている。 「何やってんだ?」 「探し物をしてます」 見りゃ解るよ…… 要領を得ない会話にうんざりとしながら、ミカドは何かを探すカガミの背中を眺める。 不意に、カガミの手が止まった。 「ふむ……」 何かを考えこむ様子のカガミ。 「どうした?」と、ミカドが訊ねても返事は無い。その代わりにカガミはミカドに何かを放り投げた。 受け取ったのは軍の認識票だった。 ミカドはそれに目を通し、記されたモノを読み上げた。 「…連邦軍……?」 そう言って、ミカドはハッとしたように倒れたテロリストたちに目をやった。 冷静に男達の装備を観察してみると、それは明らかに最新式であり、一介のテロリストが用意出来る物には見えない。 成る程、連邦軍か… ミカドは一人、納得したように頷いた。 「違いますよ」 それまで黙っていたカガミがミカドの心を読んだように口を開いた。 「それに記載されている限りではそうなんですが、実際は違います」 「どういうことだ?」 ミカドはテロリスト達からカガミへと視線を移し、次の言葉を待つ。 「注目するべきは、その認識票に記載されている所属部隊です」 ミカドはそれを聞いて、もう一度、認識票に目を通す。 「そこに記されている部隊は既に連邦にはありません」 「は?」 「その部隊は壊滅――まぁ、これは連邦軍の公式発表なのですが……実際は行方不明なんです」 「行方不明?」 「ええ、そうです。行方不明、いや、集団失踪のほうが表現的には合ってるかもしれませんが…」 そう言うと、カガミは腕を組み、困ったような表情を浮かべた。 「実のところ、その基地は襲撃なんて、受けていないんですよ」 走りながらカガミは唐突に言った。 ミカドは隣を走るカガミに胡散臭いモノを見るような視線を送るが、カガミはそれを気にせず淡々と言葉を続ける。 「その事件の真相というのはですね――」 一拍、間を置き、カガミは朗々と語り出した。 「ある日、突然その基地に居た全ての人が失踪したんですよ。 整備士や事務員から基地指令まで、全ての人々が痕跡もなく消え、 それと同時に基地に置いてあった全ての兵器も消失していたそうです。 ……で、流石に連邦軍の上層部は、この異常な事件をありのままに発表するのは控え、 テロリストによる襲撃事件と公表したようです。…理解しましたか?」 「…うさんくせぇ話だな…」 ミカドが言葉を漏らすが、カガミは微笑を浮かべるだけだ。 「良くわからねえけど、城を襲撃してきた奴らは、みんな行方不明になった筈の連邦の軍人てことか? 何だってそんなことが…」 「私にもその理由は解りません。確実なのは彼らが私達に危害を加える敵だということです」 カガミの表情は微笑から一転し、険しいものへと変わっていた。 「敵は倒す。私の仕事はそれだけです」 不意に、カガミは隣りを走るミカドの顔を見た。既に険しさは消え、穏やかな顔に戻っていた。 「ところで、一つ頼みたいことがあるのですが?」 カガミはニコリと笑う。その顔に不吉なものを感じたミカドだったが、カガミは有無を言わせない気配を発し、ミカドに逃げ道を作らせない。 ミカドはこの男に出会った事を後悔しながら、従順にその頼みを聞き届け、カガミの行く先とは反対の方向へと走り出した。
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/474.html
今日 - 合計 - 東京魔人学園符咒封録の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 13時05分40秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/759.html
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『完熟トマトと真珠の魔人』 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 地図を見ればわかるように、埼玉県には海がない。だから海水浴というのは、必然的にちょっとしたイベントになる。 日帰りで行くこともできなくはないけど、結構疲れる。となれば泊りがけだ。そうなると必然的に持ち物も増える。それに移動手段だって必要で。 ここまでくると事前の準備は、小規模な旅行の域にまで達する。参加メンバーの日程を入念に調整し、週間天気予報を睨みながら決行の日を決めた。それをカレンダーに書き込んで、約束の日を指折り数えて待ち望む。 ただそれだけのことなのに、自然と心が浮き立つのがわかる。 ──まるで恋する乙女のように。 往路では黒井先生の運転に冷や汗をかかされたものの、おおむね今回のイベントは成功裏に終わりそうだ。黒井先生が宿の清算を済ませたら、私たちは再び車中の人となる。夏の朝の日差しの中、潮風を身体いっぱいに浴びるのもあとわずかというわけだ。 まだ早朝だというのに、砂浜はすでに熱気を帯びている。さすがは真夏の日光。なかなかあなどれない。つかさに誘われて浜辺にきたはいいが、どうやら帰ったらさっそく髪を洗わなきゃ、なんて思う。 「ふーん、こなちゃんは青トマト派なんだね。私は青臭いトマトよりは完熟したトマトの方が好きだけど」 「完熟トマトの糖度は十~十二だっていうよね」 「よくわかんないんだけど、それってどのくらい甘いの?」 「柑橘系で十、リンゴとか普通のメロンが十四だっていうから、野菜というより果物に近いかな」 「へえ、そうなんだ」 「私はあんまり甘い系は好きになれないんだよね。酸味とか青臭さっていうのが野菜の醍醐味だと思うから。それにそんなに甘いの食べたきゃ、果物でも食べればいいじゃん、ってね」 「あはは、それわかる。私もトマトケチャップが甘かったら、ちょっと考えちゃうかも」 ひとしきり笑ったところで、私はそろそろ本題を切り出すことにした。 「それでつかさ、まさかトマトの話をするためだけに、わざわざこんなところまで連れてこられたわけじゃないよね」 少しの間迷っていたものの、つかさは意を決したように口を開いた。 「お姉ちゃんね、こなちゃんのことが好きなんだよ」 「うん、わかってる」 「びっくりしないんだ」 「まあ、なんとなくわかっちゃったっていうか」 思わず私は苦笑いを浮かべる。 「こなちゃんも、お姉ちゃんのこと好きなんだよね」 「そう見える?」 「わりと。だって二人とも結構わかりやすいし」 少しばかりショックだった。自分ではなかなかうまく隠し通しているつもりだったのに、他の人はともかくよりによってつかさにまでバレバレだったとは。 そんな私の内心の葛藤を知ってか知らずか、つかさはなおも続ける。 「お姉ちゃんはね、すっごく苦しんでる。同性の女の子を好きになってしまったこと。だから少しでも楽にしてあげたいんだ」 どこまでもまっすぐな藍色の瞳で見つめられた。うらやましいくらいに清々しい。 「それができるのは、こなちゃんだけなんだよ」 「悪いけど私は、かがみの気持ちには答えてあげんない」 そんなつかさの視線を、私はとても直視することができない。 きっとそんな私は、ものすごく汚い心根の持ち主なのだと思った。 「なんで」 「好きだけじゃ、どうにもならないことってあると思うんだよね」 「そお?」 「私みたいにチビでオタクな人間に、かがみをどうこうする資格なんかないんだよ」 「それ、本気、じゃないよね」 わずかにつかさの言葉に悲しそうな空気が混じるのがわかった。 「まさかお姉ちゃんがそんな些細なことを気にするような、そんなつまんない人間だなんて、本気で思ってないよね」 「いやごめん、悪かった、謝るよ。そういうつもりじゃなくて」 うかつだった。自分を卑下することが、そんな私を想ってくれているかがみすら否定することになるなんて、今まで考えたこともなかった。 「でもね、大切な人だから、本当に大切な人だからこそ、うかつなことはできない。そういうことも世の中にはあるんだヨ」 「うん、まあ、それならわからないでもないかな」 どうやら機嫌を直してくれたらしい。軽く同意のうなずきをつかさは返してくれた。 「小さい時から、お姉ちゃんはずっと無理してきた。私のせいで」 今、つかさの胸中にはどんな映像が映し出されているのだろうか。 「だからいつか、私がお姉ちゃんのために何かしてあげたい。そんな風に思ってた」 チビでオタクで劣等生の、まるで取るに足りない私。 魅力的でちょっと凶暴だけど優しくて、成績優秀なかがみ。 どこまで行っても、決して永遠に交わることのないはずだった二本の線。 それを結び付けてくれたのが、つかさだった。 今ならまだ引き返せる、そう信じてたこともあったけど。 気がついたら、もうとっくにそんな段階は通り過ぎてた。 夜中に涙で枕を濡らすことがあったとしても。 言葉にできないもどかしさがあったとしても。 たとえ想いが届かなかったとしても。 それでも恋は、恋なのだ。 「かがみはさ、意外に純粋で、まるでガラス細工みたい。でもだからこそ危ういってとこ、あるよね」 「うん、私もそう思う。だからこそ、そばで支えてあげられる人が必要なんだと思う」 「それが、私?」 「そう」 「そうなると、ますます私じゃ無理だよ」 「どうして」 「だって、私はもう傷だらけだし」 私の言いたいことがどこまで伝わったかはわからない。そもそも理解してもらおうとは思わなかった。 だからこそ、なのだろう。つかさの話に意表を突かれてしまったのは。 「ねえ、こなちゃん、『真珠の魔人』っていう話、聞いたことある?」 「いや、ないけど」 「こんな話なの」 そう言うと、つかさは遠い水平線を眺めながら、静かに語り始めた──。 あるところに、二人の真珠の行商人がいました。 ある日、道に迷った二人が夜の山で途方にくれていると、 突然真珠の魔人が現われてこう言いました。 『この袋に入っている真珠の価値を、正しく理解している者だけを助けよう』 二人は懸命になって、中の真珠を調べました。 そしてそこからそれぞれが最高と思う真珠を選び出しました。 でも一人が、もう一人の選び出した真珠を見て大笑いしました。 『なんだお前の選んだ真珠は。形がいびつな上に、そもそも傷物じゃないか』 すると真珠の魔人はこう言ったのです。 『それは違う。 いびつな形は指輪として台座に組み込んでしまえばわからない。 ネックレスとして穴を空けてしまえば、傷も隠すことができる。 だが真珠自体の大きさだけは工夫のしようがない。 だから、こいつの選んだ真珠こそが正解だ』 こうして傷物だけど、一番大きな真珠を選んだ行商人だけが助かりました──。 「その傷物の真珠って、ひょっとして私のこと?」 「うーん、そうなるのかな。よくわかんないけど。要するに人に幸せをもたらす物って本当に人それぞれで、これといった決まった形なんてないんだって。そういう意味だって、お父さんが言ってた」 「なんだ、おじさんの受け売りか」 「あはは。そゆこと」 私とつかさは小さく笑った。 ──ありがとう。これで私の覚悟も決まったよ。 「おーい、行くでー!」 陸の方から黒井先生の、私たちを呼ぶ声が聞こえた。 みんなのところに戻ると、なんだか微妙な空気が漂っていた。 みゆきさんが片手で私を拝むようにして『ごめんなさい』と口パクで伝えてくる。かがみの目元がほのかに赤らんでいるところを見ると、どうやらこちらでもひと騒動あったらしい。 この状況で、なんの迷いがなかったといえばウソになる。でもこのあと私たちは、ゆい姉さんと黒井先生の車に分乗して帰途についてしまう。今は夏休みの真っ最中だから、もしこの機会を逃したら、次はいつ会えるかもわからない。だから今しかない。今しかないんだ。 私はそう信じ込むことにした。そう決めた。 「ねえ、かがみ」 「何よ」 抑えてはいるものの、彼女の藍色の瞳には明らかに不機嫌さを示す何かが漂っていた。なまじ美少女なだけに、こうなると妙な凄みがある。私が、かがみのことを『凶暴』と表現したくなる瞬間だ。だけどもちろん、ここで引き下がるわけにはいかない。 なるべく自然に。たとえば明日の天気のことでも話題にするように。私は何者かに祈るような気分を味わいつつ、緊張で乾ききった口を開いた。 「やっぱ私って、かがみのこと、どうしようもなく好きみたい」 言ってしまった、みんなの前で。 これで退路は絶った。 もう逃げ道はない。 一瞬、かがみは私の言葉の意味がわからないようだった。きょとん、とした表情を浮かべる。でもすぐにそれは驚愕へと取って変わり、同時にありえないほどに紅く顔が染まっていく。まるで完熟したトマトみたいだ、と私は思った。甘み系は好みじゃないけど、こんな完熟トマトなら大歓迎だよ。 「今まで待たせてごめん。でもこれからは同じ道を歩かせて。ううん、たとえ嫌だといってもついて行くから」 かがみの顔が大きく歪む。 大粒の涙が瞳からぽろぽろとこぼれ落ちる。 それこそどんな真珠よりも美しかった。 拾わなきゃと手を伸ばそうとしたけど。 残念ながらそれは適わなかった。 その前に、かがみに思い切り抱きしめられてしまったから。 とんでもなく凄い力だった。 私の身体のあちこちが耐え切れずに軋む。 だけど無様な声を上げることだけは懸命に我慢した。 だって、きっとこれは罰。 長いことかがみを苦しめてしまった罰なのだから。 「私も好き。こなたのこと、大好き」 かすれた声でかがみが、私の耳元でささやく。 不覚にもその一言で、私の視界も歪んだ。 つかさが、みゆきさんが、黒井先生が、ゆい姉さんが。 みんな目を細めて幸せそうに笑ってる。 泣いてるのはかがみと、そして私の二人だけだった。 (Fin) 好きの形はいろいろだけどに続く コメントフォーム 名前 コメント (/ _ ; )b -- 名無しさん (2023-05-16 13 54 51) 何かグッと来ますね。 -- 名無しさん (2013-02-15 15 43 45) この場に居合わせたら、俺だったらもらい泣きする。 -- 名無しさん (2009-10-03 21 07 54) やべ 感動しちまった…(T_T) -- 名無しさん (2008-09-13 12 07 57) いいな〜これ 生半可なシリアスより感動できる -- 名無しさん (2008-09-13 10 05 20) かがみとこなたに祝福あれ!!(;_;) せつないけど、希望が感じられる作品にGJを贈らせていただきます -- にゃあ (2008-09-13 08 46 19)
https://w.atwiki.jp/kirbysuperstarultra/pages/35.html
手を攻撃しないとダメージをあたえれない。 あまり端にいない方がいい。(端からよく手が出るから。) ・押しつぶし 最初の攻撃は必ずこれで、ダメージ量によって攻撃方法が変わる。 攻撃パターンは3つ。 ・半分以上 上に手が現れ拳でつぶしてくる。 ・半分以下 いきなり手のひらで潰してくる。 ・右から出てきたら 順番に3回攻撃してくる。 ・岩石落とし 左から手が出て、指を鳴らすと空から無数の岩が降ってくる。 ・突進 指が下を歩いていき当たると画面の端までとばされる。
https://w.atwiki.jp/wjcomment/pages/81.html
魔人探偵脳噛ネウロ(松井 優征)2005年12号~ 魔人探偵脳噛ネウロ(松井 優征) 2005年12号~ ※ここに掲載しているのは現時点で2008年45号(第176話)~ 2008年45号(第176話) 携帯買い換えたくて半年以上 …全く魅力ある機種が出ず… お願いします○○さん<優征> 2008年46号(第177話) 今週の仕上げ中に課長のドラ マをやる事を知りました。見 てから描きたかったな<優征> 2008年47号(第178話) 今年はサンマの腹わたの美味 さに目覚めました。もう食べ れない物が残ってない<優征> 2008年48号(第179話) 一巻に出しておいた伏線なん ですが…えらく長いロングパ スになっちゃいました<優征> 2008年49号(第180話) 暗い展開になりますが必ずし っかりした未来を用意してま す。お付き合いを…!!<優征> 2008年50号(第181話) ビリーズブートキャンプ 周一ペースですがBBCをク リア!!徒歩での行動範囲も少 し広がってきました。<優征> 2008年51号(第182話) スニーカーの底が全然減らな いので買い替えづらい…イン ドア商売の悩みです。<優征> 2008年52号(第183話) 今年の巨人は素晴らしかっ た!!もちろん西武も!!日本プ ロ野球は最高です!!!!<優征> 2009年01号(第184話) Sの苗代澤さんが手塚賞で準 入選を取りました!!授賞式に おまけで入れてもらお<優征> 2009年02号(第185話) ネウロ19巻発売中です!!ペー ジが余ったので普段よりおま けページが充実…!! <優征> 2009年03号(第186話) 西先生、また紙面をご一緒で きて嬉しいです!!四年前はま だお互いウブでした…<優征> 2009年04-05号(第187話) お陰様で今年も順調に予定を こなせました。来年はいよい よクライマックス!!<優征> 2009年06-07号(第188話) 明けましておめでとうござい ます!!今年も気持ちを新たに ガンガン餅食べます!!<優征> 2009年08号(第189話) 初詣は例年通り明治神宮。十 年以上続けてきた。自分の姿 勢へのガチな儀式です<優征> 2009年09号(第190話) 親しい友人が演劇をやります。 お時間があれば「オトザク」で 検索してやって下さい<優征> 2009年10号(第191話) 新年会で「森伊蔵」を頂きまし た!!しかし焼酎のCMにはや たら難解なのが多い <優征> 2009年11号(第192話) 村田先生、思わぬ形で出演で きて光栄です!!実際の僕とは 色々異なりましたが(笑)<優征> 2009年12号(第193話) 某掃除ロボのバッテリー寿命 のあまりの短さに悲鳴。年1 回交換で1万円って…<優征> 2009年13号(第194話) 連載中、収穫期に当たる現在が一番充実しています!こ こまで連れてきて頂いて本当に有難うございます<優征> 2009年14号(第195話) 明治通りの工事はもう一生終 わらない気がします。スプー ンで掘ってるのかな…<優征>